サッカーと中学受験の両立体験記

ジュニアユース、中学受験、サッカー少年のケガ

中学受験生の幸福度

2024年度入学の中学受験が終わりましたね。

2024年度受験生のみなさん、本当にお疲れ様でした!!

合格者がいれば、不合格者がいる。

勝者がいれば、敗者がいる、スポーツの世界と似ていると思います。

ただ、長い目で見ると、合格者が勝者(幸せ)で不合格が敗者(不幸)とは思いません。

 


私は、中学受験の神様はいるのではないかと思っていて、その子の「第一志望」ではなくその子に「適切な」学校に導いてくれるのだと思っています。

「第一志望」というのは、中学受験においてだいたい偏差値が最も高いところになりがちです。

偏差値が高いところに受かると、塾の先生や親がとても喜んでくれるので、受験が「成功」したと思われがちなのですが、

「第一志望」に受かって、入学後の生活が辛いとか、自分に合わなくてやめてしまう子のことも聞きます。

 


受験を経験した個人としては、本人にとって「適切な」学校に進学することが、受験生本人にとっては幸せなことなのかなと、考えています。

 


少し話題は変わりますが、中学受験を経験した保護者の方の中には、

中学入試当日や合格発表の帰り道で、大学受験の予備校のチラシが配られていることに

驚かれた方もいらっしゃるかも?しれません。

 


私も30年前に中学受験を経験し、中高一貫校に進学したため、この光景は意外ではありませんでした。

中学1年生から、鉄⚪︎会やSE⚪︎、平⚪︎といった「中高一貫」の大学受験のための予備校があるのです。

自分が中高生の時も、これらの塾に通っていた友人(中1から通っていた子はさすがにそんなに多くはなかったですが)が多かったです。

 

中学入試に合格したばかりの親子に

「大学受験も先取りが大事です」「さぁ次の目標は東大ですよね」「中1なら入塾テストなしで入れます」と勧誘してくる受験産業。。

実際、それで小6の3月で入会した息子の同級生を複数知っています。

国立の、筑⚪︎、筑⚪︎附属、学⚪︎附属に進学した子たちの知り合い全員が、「学校では受験対策をしてくれないから」と、大学受験予備校に3月に入会していたことには、正直驚きました。

 


勉強が好きな子、受験や通塾自体が好きな子にとっては、決して悪いことではないと思いますが、

「中学受験をして6年間中高一貫で伸び伸び過ごすんだ」

と頑張ってきた子には酷ではないかなと思うんです。

しかも、特に国立中学に受かるような学力があるような子たちは高校からでも十分に間に合うと思うのですが、、

周囲に煽られてしまうのでしょうか。

 

つい最近、こんな記事が目に入りました。

人間にとっての「幸福」について考えさせてくれる記事でしたのでご紹介します。


https://toyokeizai.net/articles/-/733415?page=5


『人間は、自分だけで価値観を形成して自分を満足させられるほど高性能にはできていない。』

『仲間内で評価されることが人の喜びなのは結構なことだが、現実にはしばしば厄介だ。効果が強過ぎるのだ。』

 


中学受験も

「仲間内で評価されること」=偏差値が高い学校に合格すること

となるのが、厄介なところです。

 


自分の人生ならまだしも、子供の人生なので、

「仲間内で評価されること」が目標になったりしてはならないのでは?と思います。

 


実際に、塾に加えて家庭教師をつけて、無理矢理高偏差値の中学に入ったあと、周囲についていくのが難しくて、通塾と、さらに家庭教師をつける、というお話も聞きます。

勉強はスポーツと同じで、とても勉強が好きな子は自分で勝手に勉強するし、中学入学後も自分で勉強しているんですよね。

サッカーがとても好きな子が、練習を強制しなくても自主練してどんどん上手になるのと同じだと思っています。

まず勉強そのものがとても好きな子かどうか、ということは、親が見ていて一番わかることだと思うので、

そこを見極めて「適切な」志望校を見つけてあげることが良いのかなと思います。

 


塾や周囲の煽りに流されずに

子供にとって「適切な」志望校を目指して受験に臨むと、入学後の子供の幸福度は上がると思っています。

 


以上は、個人的な意見で、中学受験に対する価値観に正解はないと思っています。